(編集Y)
トロントに来てもうすぐ3年。体験談よりもカジュアルにゆるく、いろんな人のトロント(カナダ)生活をチラッと知れるような場所を作りたいと思い、インタビューを開始。
ー トロントに来てどれくらい?
Y:カナダに来たのは2021年でもうすぐ3年になるけど、途中で別の都市に行ったり、一時帰国も2回してるよ。
ー はじめてトロントに来た時のこと覚えてる?
Y:すごく覚えてる。今となっては笑い話だけど、エージェントの方とのオリエンテーションで、「電車の時刻表はありますか?」って真面目に質問してた(笑)。
ー 日本ではだいたいどこの地域でも時刻表があって、都会なら一分刻みでいつも乗り換えアプリ使うしね。時間も正確で。こっちのTTC(トロントの公共交通機関)にはびっくりするよね。
Y:ほんとに。いつまで経ってもびっくりする(笑)。時刻表はなくても大体何分後に来るってグーグルマップや他のアプリを使って一応見えるけど、まずそれも3分後、18分後、46分後みたいな感じですごくランダム。そしてそれが合ってるとは限らないっていう、、。遅れることはもちろん、早く来ることもある。
ー 電車が予定より早く来るなんて、私もトロント来るまで考えたことなかった(笑)。そんなめちゃくちゃなTTCにも、もうさすがに慣れてきた?
Y:うん。もうたいていのことではパニックにならなくなった気がする。ストリートカーがあと30分来ないってなっても、途中で急に降ろされても、違う行き方を思いつけるようになってきたと思う。
同じく周りで「え?」ってなってる人たちと会話が生まれたり、違う道を通って新しい発見があったり、その状況だからこその、ちょっといいことが起きることもあるんだよね。もはやスムーズに家に帰れただけでも小さな幸せ。あとはみんなTTCの状況を分かってるから、よっぽどのことがない限りはそれで責められることはないのはありがたいかも。
ー その点みんな寛容なのはいいよね。あんまり時間にルーズになりすぎるのはよくないけど、過度にパニックにならなくてもいいんだなって。自分も周りの人たちもなんとなく許せるようになってくるね。
Y:日本の電車が時間に正確なのは有名で、遅延証明書の話もこっちで知り合った人たちに何回もしたことあるよ。みんな噂には聞いてたけどほんとだったんだ、、、って(笑)。
ー すごい、、、ほんとにそこまでするんだ、、。ってなるよね(笑)
Y:それと、自分も周りの人たちもなんとなく許せるようになるっていうのは、トロントにはほんとに多種多様な人たちがいるっていうのにも繋がってくるかも。今まで当たり前と思っていたこととか自分の常識が、そうじゃなかったっていう場面って何回も出会うよね。
もっとこうしたらいいのに、なんでこんなことができないんだろうってついつい思っちゃうけど、それぞれ全く違うバックグラウンドを持った人たちが集まって暮らすトロントだと、お互いに受け入れて尊重し合って共存してるんだなって感じて、自分もその中にいることを最近意識するようにしてる。
ー そうだね。人種のことだけじゃなくて、一人一人違っているっていうことをトロントにいると意識しなくても感じることが多いと思う。今までトロントで暮らしてみて、今はトロントのことをどう思う?
Y:ひとことで言うと、憎めない街だと思ってる(笑)。街を歩けば工事だらけで全然歩行者思いじゃないし、ストリートカーがベストタイミングで来た!と思って乗ったら数駅先が最終駅になりますって突然降ろされたり。それぞれみんながんばって一生懸命仕事して生活しているけど、やっぱり全部がうまくとはいかなくて、そういうところなんか憎めないなーって。思うように行かないことばかりでも、まあ大したことないかって思えることも増えた気がする。
トロントの何がいいのかと聞かれると、ここが素晴らしい!ってことはあんまり出てこないし、特にダウンタウンはあんまり清潔じゃないところも多いし、嫌だなって思うことも正直あるけど、気づけばもうほぼ3年も住んでるし、違う都市に行っても結局帰って来てる。私にとっては、面白い出会いも楽しい経験もたくさんあって、良くも悪くも予想外のことばっかり起きて、住んでて飽きない街なのかも。
>>次回はもうひとりの編集者にもインタビューします!